2013年6月10日月曜日

接点クリーニング・自己流スタイル

DACを例にクリーニングの仕方を紹介します。
出力端子の雌が3箇所・キャノン端子の雄が2箇所と光入力端子筐体アースそれと電源入力雄端子の8箇所あります。 シャッター付きの光入力だけは難しいので触りませんが他は全部クリーニング対象です。

基本的に油脂成分を取り去り端子表面を綺麗にするクリーニングそして仕上げに酸化しにくいように油脂によるコーティングの二つです。







まずは、そのクリーニング。
細かい作業なのでヘッドライトと老眼なのでめがねが必要です。








毛羽立たなく柔らかいワイピング・クロス。
これはレコード用ビスコを1/8にカットしたもの。








リントフリーナ工業用綿棒。
大中小と極小の4種。








そして、無水エタノール。
蓋を開けたままにしておくと、99.5%の無水エタノールが室内の湿気を吸収してしまいますので、別な容器に必要量入れて置きます。
綿棒や紙を浸すのは一回だけ。
一度使った綿棒等は2度漬けしません。
また、終わった後残ったエタノールも元容器に戻さないで廃棄します。


ちなみに綿棒も爪で刈っちゃく様に引っ張るとこのようにほどけます。
これは100均の綿棒。







これは工業用綿棒。
100均綿棒よりはましですが、毛羽立ちますから強くゴシゴシこするのは良くありません。







一本71.7円もする極細はさすがにびくともしません。









端子の穴の内部を無水エタノールを軽く浸した綿棒で軽く前後に動かし一周回します。

端子内側の内部まで入ってしまうので決してじゃばじゃば状態にエタノールをつけません。
また早く乾かそうとして息を吹きかけるのも良くありません。呼吸の湿気も入ってしまいますし、急に気化して冷えるので返って空気中の水分がついてしまいます。





無水エタノールが気化してしまわないうちに別の綿棒でふき取ります。
純粋に近いアルコールでもそのまま乾いてしまうと皮膜になってしまいますから、すばやくふき取ります。







次に、端子外周を別の綿棒にエタノールを付け軽くふき取ります。
一度使った面は使わないようにふき取ります。








端子穴と同じように乾かない内に素早くワイグピング・クロスで同じ面は使わないようにふき取ります。

これでクリーニング工程は完了。






たった一つの端子クリーニングで綿棒4本分とワイピング・クロス一枚を使います。
私はこれまで月に1・2度クリーニングしてましたから見た目汚れは無いようですが、これでもクリーニング後の音は大幅に良くなりますから、何年もクリーニングしてないで、やってみたら真っ黒けなんていうのは最悪ですよ!




クリーニングしてそのままにしておくと、すぐさま端子表面が酸化してきます。
金属の酸化速度を調べてみたんですが、大学の研究室くらいにしかないみたいで・・・まあ見せてもらっても素人にはチンプンカンプンでしょうから。
温度・湿度・素材・電圧電流の大きさで様様に変化するようですね。

私のだ耳感想として厳密に言うとこのまま接続しても一曲持たないくらいの時間で酸化してる感がしますから次の日はなんだかなぁ~って言うくらい酸化は速い!これでもクリーニングしないよりはましですが。。。

話はそれましたが、スクワランベースのナノカーボンを表面酸化保護の為に塗ります。これも付いているか分からないくらい薄く軽く塗ります。クリーニングほど急がなくても結構ですから新しい綿棒トワイピング・クロスで同じように軽くふき取ります。
以上で完了です。後は同じことを端子の数だけ繰り返すだけ・・・結構ありますから大変ですね。

光ケーブルは特に気を使います。
これはきれいにするだけなんですが・・・目に見えないミクロレベルの異物ですからそんなのは空気中にいっぱい漂っています。

出来るだけ端子から外さないように、クリーニングが終わったらすぐさま端子に差込ます。

真ん中の丸い端子上部は決して触ってはなりませんし、アルコールも中に浸透して異物になり光をさえぎって情報の欠落になってしまいます。
端子周りだけを手早くきれいにエタノールを浸した毛羽立ちの無い綿棒やクロスでふき取るだけ!

これだけですが、ビックリするほど情報量が増えます・・・というより戻ります。
耳が痛いくらいな情報量と音ってな感じで光ケーブルの本質を見誤ってましたね~。以前は同軸より光が良いと思ってましたが、評価が変りました(悪しからず)
飲み水に例えると、光ケーブルは蒸留水です。美味しい水は絶妙に不純物が混ざったものですね。 まあ、これもソースにより適材に切り替えて使えば良いだけです。


クリーニングが効いてCDに負けているアナログも一度もクリーニングしてなかったのでやりました。
アナログは端子の数も多いですし細かいから大変です。

一番効いたのはカートリッジの端子とリード線の端子でした。 これでアナログも復活しました。







ナノカーボンという製品を今回全接点に使いました使用量は半分以上。2回分はないですね。

31箇所の接点、アナログやキャノンプラグは端子数も多く、総合すると結構な数ですからね~。
600円分くらいは使いましたか。

忘れてましたが電源の雌側内部は見えませんし金属で挟み圧着するような構造になっていますので、極小でも異物が残るとショートの危険性があります。触らぬ神にたたりなしです。

以上でいい音出す為の最も基本である現状の私の接点クリーニングは完了です。持続性はどのくらいあるかな? おそらく2ヶ月は持つと読んでるんですが、オーディオも大変ですね(笑)

2013年6月8日土曜日

接点クリーニング・アイテム

まず用意するのがリントフリーな綿棒と紙ウェス。
【左から4.5mm・3.2mm・1.25mmシャープ型2種】
リントフリーとは発じん性(ちりやけば)のなるべく少ないもののことで、抗菌や減菌タイプは不純物が嫌なので日本工業の工業用麺棒を使っています。サイズは最低3種類は必要で、1.25mm(本71.7円)はキャノンコネクター・3.2mm(本12.45円)は使用頻度が多くRCA端子やピンプラグのクリーニングにぴったりのサイズで、これがないと細かい端子のクリーニングは出来ません。4.5mm(本3.75円)は端子外側や電源系に、注意を要する光ケーブルとアナログプレーヤにはお高い1.25mmを使います。

  紙ウェスは電子機器用などはロット数も多く驚くほど高くて、しばらくはドラッグストアでも売っているキムワイプを使っていましたが紙質が固く端子に傷がつくので、柔らかいものを探索中。レコード用のビスコ(枚30円くらい)を小さくカットして使えば、コスト的にも使い勝手もよいです。









そして、大切なのが汚れを落とすクリーナー。いろいろとありますが、オイル系、イソプロピルアルコール系、水系など数多くの接点クリーナーがありますがオーディオ用となると結構高い!。私も一時期色々な商品を試したことがあるのですが、どの商品を使ってもそれぞれにキャラクターがあって、音が変わる・・・だからといって、音が変わる=必ずしも改善ではありません。

汚れが酷かったり極端に酸化してしまった端子にはさすがに非力ですが機械的(一部の樹脂やゴムはダメ)、音質的な影響が小さく済むのが利点なので普通に薬局で売っている無水エタノールが無難。
何も足さない何もひかないとシンプルにこれで完了でも良いのですがこれだけでは持続性が無いのと、ミクロ・ナノレベルの凸凹と隙間をどう埋めるかということで、一時期鉛筆のカーボンで試したことがありまして・・・良い効果も感じられ副作用もないのでしばらく使っていました。


持続性に関しては、洗浄だけでは金属表面が裸状態なので空気に触れ酸化しているのではと考え、これらのことからオイル・カーボン・ダイヤモンドの介在を借りて、端子そのものの不確定要素・
電気抵抗を徹底的に取り払い、クリーンでピュアな信号伝達にと結局現在はスクワランオイルにナノサイズカーボンとクラスターダイヤモンドの入った「ナノカーボン」(送料込みで1000円)という商品を極々少量塗った後軽くふき取りして使用しています。

そもそもオイルは不導体なんですが、あるメーカーのその他オイル系はオイルの特性を利用した導通改善剤としての用途が主らし
く、たしかに一聴すると機械的な歪み感が取れるような感じで、音に潤いと滑らかさが加わり雰囲気感も改善して良い感じに聞こえますが緩んだ音・・・これいでも音質の変化方向の音色が好きな場合は良いのですが、かなり強烈にキャラクターが乗ります。しかも取扱い説明書に受け側端子にもたっぷりっと塗ってくださいとある。間に受けてその通りにしたら機器が壊れますよ~。

スクワランオイルは化粧品などで良く使われている鮫の肝油です。安定性が高く酸化しない!などと言われていますがこれとて動物性の天然オイルですし、酸化しにくいオイルはあっても全く酸化しないオイルなんてあり得ないので、最初の性能がそう長期間は維持されません。(1~2か月くらいでしょう)
いずれ時と共に変化していく性質がある点はありますが裸状態(翌日には戻ってしまう厳密には数分かも)よりは持続性があります。
注:オイル系は劣化して古くなるとそれ自体が端子周辺の汚れの原因になります。浸透性が高く、プラグやケーブルの樹脂や天然素材部分に染み込んでアクセサリを傷めてしまうのも問題。ベタベタするので、毎回余程気を使って塗布しないと端子回りを汚していらぬ汚れやホコリを呼びます。

アイテムまとめ
① 工業用綿棒3種類以上
② 柔らかく毛羽立ちのない紙ウエス
③ 油汚れ落とし用の無水エタノール
④ 接点保護用のナノカーボン


次回は実際の作業手順と注意事項など・・・

2013年6月7日金曜日

接点クリーニングは音の基本

各機器の基本性能を充分に発揮していない鈍った音のジャズ喫茶とかオーディオに疎い音楽ファンになると殆どやったことがないのが大半でしょうが、皆さんオーディオ機器の接点クリーニングはされてますか?
いつも聴かれていると気が付かないでしょうが、最近オーディオシステムの音がどうも鈍っている、冴えないなぁ~と感じられるようでしたら、休日にでも徹底的に接点をリフレッシュさせてあげましょう。機器が変わったかのようなクリーンな音質にきっと鳥肌たつこと請け合います!
【私のシステム接続図】


オーディオは複数の機器を組み合わせる都合上、ピンケーブル、スピーカーケーブル、電源など、それぞれに雄雌の端子とプラグの接点が沢山あります。これらを定期的にクリーニングするとしないでは、気がつない無いうちに塵も積もればの例えとおり、トータルでは同じシステムでも劇的にクオリティに差が現れます。基本性能の高いシビアなシステムでは一ヶ所でも大きな変化がありますし新品当初は奇麗な端子でも、繋げっぱなしの間に何故か汚れが溜まってきます。この理由を調べるとこれも難しいんですが、なにもしなくても空気や湿気での酸化もありますし電気が流れることでのイオン化もあるようです。抜き差しの時につく見えない傷・触ってしまった指先の皮脂・空間に漂う非常に小さい塵や埃・たばこの煙・カビ菌などの付着も抵抗にもなり、金属自体からして見た目滑らかそうでも顕微鏡レベルでは凸凹で完璧に面密着してなく不均一な点接触でスパークが発生して音を歪ませているようです。もし今まで、端子のクリーニングにはそれほど真面目に取り組んでいないとしたら・・・一見奇麗に見える端子でも、綿棒でクリーニングみると、ありゃ真っ黒け~!と単純に汚れだけでも恐ろしい事になってしまっている筈です。ケーブルを替え音が変化して喜んでいるのもこの接点が新しくなった効果が半分以上と思いますよ。その証拠に翌日聴いてなんか替えたっけ?って経験ありますよね()


マニアでしたらそれぞれに色々なクリーニング方法があると思いますが、次回は私が最近やっているクリーニング方法をご紹介します。