2011年3月2日水曜日

床工事 樹種の選択

大曳の材質がスプルースと言うことで御指摘受けました。バイオリンやギター等の響板や響きが良いので将棋版などに使われている響く素材だそうです。結局私は素人なんですね。本来構造材の樹種の選択はまず最初に行うべき関門なのに・・・お任せになっていました。本来その土地で育った材を使用するのが適切であるとするなら、国産松でしょうか?調べてみました。


(1)国産桧

国産材の桧は繊維方向にはほとんど収縮しないが、同じ桧でも外材となると異なる。台湾産桧やラオス桧も日本の桧とは全く違う。外材の中では良いとされる台湾産桧でも収縮し、材を長手方向に突きつけると隙間ができる。

木材は見た目が似ていることから、異なる樹種の材を「○○桧」と称して売っていることが多いが、日本の桧とは程遠い。



(2)国産ケヤキ・スギ・マツ

力がかかる部材には、前述の桧・ケヤキ・マツを使用すると良い。スギは下地として、床の土台・大引・根太・束や壁下地の胴縁、屋根の棟木・母屋・タル木などに使う。



(3)国産ヒバ・ツガ

ヒバ(青森ヒバ)は水に強いので水がかかる箇所するのに最適な材料である。但し狂いやすいのでよく乾燥させて使用することが肝要である。ツガはツガ普請といって柱や造作材に使用すると、時間が経過してから黒光りして美しい。



(4)スプルース・ベイヒバ

外材であるベイヒバは材の収縮が大きく、割れたり、ねじれを起こす。ベイヒバを使って社寺建築や公共建物、水に強いからといって水廻りに使用しているが、永く残る建物には難しい。更に建物外部に使用すると木肌が黒く変色する。又、加工や取付ける時に素手で扱うと手形(脂肪や汚れ)がつき、完成後見苦しく、この手形を取り除くのは容易なことではない。



(5)ベイツガ

ベイツガはよく野物材に使うが、細くするとすぐに折れる。樹脂分も少なく、最も使用したくない材質であるが、下地材として、床の土台・大引・根太・束や壁下地の胴縁、屋根の棟木・母屋・タル木などに使われている。

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